木簡庫　奈良文化財研究所:詳細

木簡をさがす

文字画像をさがす

画像から

キーワード

検索結果一覧へ戻る

意味分類されたリストから選択して検索できます。

物品名
- 食品
  - 穀物豆類
  - 樹果類
  - 蔬菜瓜芋類
  - 水産物
  - 肉乳製品類
  - 調味料
  - 酒飲料類
  - 加工品
- 繊維製品
  - 衣服
- 道具
  - 器物
  - 調度品
  - 工具
  - 文具
  - 武具馬具
  - 農具
  - 調理具
  - 装飾具
  - 乗物
  - 楽器
  - カギ
- 資材
  - 燃料
  - 建築部材
  - 金具類
  - 書籍絵画巻物経典
  - 植物
  - 鉱物
  - 染料
  - 香料
  - 薬
動物
銭貨
神仏
地名
- 固有地名
- 国名
- 郡名
- 郷名
- 里名
- 道名
行政単位
- 地方
  - 道
  - 国
  - 郡
  - 郷
  - 里
  - 嶋
  - 嶋名
- 中央
  - 京
  - 市
  - 条坊
本貫地
- 方位
- 人名
  - 氏姓
    - 同姓表示
    - ウジ名
      - 部
      - 複姓
    - カバネ
  - 個人名
続柄
身分
- 皇族
- 僧尼
- 奴婢
- 任官資格者
- 白丁浪人
戸主
戸口
貢進主体
尊称美称
位階
- 無位
- 行
- 守
勲位
集団名
- 品部雑戸
- 戸
- 五十戸
- 五保
- 村
- アマ海部
官司名
- 律令官司
- 官司組織
  - 官
  - 省
  - 府
  - 職
  - 寮
  - 司
  - 駅
  - 所
  - 寺
  - 署
  - 軍団
役職
- 官職
- 女官
- 家政官
- 散位
- 仕丁
考選
- 考
- 勤務評定
- 擬階
- 評定文言
刑罰
施設名
- 門
- 殿舎
- 寺社
所領
- 田
- 園
- 庄
- 杣
- 宮
日付
- 和暦
  - 年号
  - 年
- 月
- 日
- 干支
時刻
数量
- 計数
  - 個数
  - 単位数
  - 人数
- 重量
  - 容量
  - 価格
  - 年齢
  - 日数
  - 寸法
  - 仕事量
  - 距離
  - 面積
数字
- 大数字
- 九九
助数詞
- 等級
規格
- 色
租税
- 調
- 贄
- 中男作物
- 庸
- 交易
- 年料
- 月料
- 雑徭
費目
用途
産地指定
形状表記
梱包状態
文書
- 文書形式
  - 勅
  - 宣
  - 奏
  - 啓
  - 符
  - 解
  - 移
  - 牒
  - 召文
  - 返抄
  - 呪符
- 付
- 宣命体
- 封緘
- 表題書き出し文言
- 本文
- 書きとめ文言
- 前白
- 請求文言
- 進上文言
  - 進上
  - 輸
  - 供奉
動詞動作
副詞的用法
- 合
右
並
各
別
祭事仏事
位置情報
年度

■添付画像

No image

調査主体が奈良文化財研究所（奈良国立文化財研究所含む）であれば、どなたでも複製、公衆送信、翻訳・変形等の翻案等、自由に利用できます。
商用利用も可能です。申請不要です。詳細は利用条件をご確認ください。
高解像度画像がColbaseに掲載されている場合がありますので、Colbase（https://colbase.nich.go.jp/?locale=ja）でもご確認ください。

画像をクリックすると拡大表示できます

■詳細

URL		https://mokkanko.nabunken.go.jp/ja/MK023060000004
木簡番号		0
本文		γ／○急々如律令／過○左方門立∥
寸法(mm)	縦	(400)
	横	52
	厚さ	4
型式番号		041
出典		但馬集成5頁-(12),木研23-60頁-(4)
文字説明
形状		上欠（折れ）、下欠（不明）、左削り、右削り。下半分を羽子板状に削って細くする。
樹種
木取り		板目
遺跡名		柴遺跡
所在地		兵庫県朝来郡山東町柴字方谷
調査主体		兵庫県教育委員会埋蔵文化財調査事務所
発掘次数
遺構番号		上層遺物包含層
地区名		A地区
内容分類		呪符
国郡郷里
人名
和暦
西暦
木簡説明		上端折れ、下端欠損により不明、左右両辺削り。下半分を羽子板状に削って細くする。板目。10世紀。墨はほとんど残らず、文字の部分が浮き上がりでわずかに判読できる。門に立てた呪符。『日本霊異記』によると、門の左右に百味を備えて疫神に饗えた事例がみえ（中巻第25縁）、「左方門立」は、門前の左に呪符を立てることを意味したとみられる。12世紀末の事例ではあるが、滋賀県上山神社遺跡から出土した呪符に「左方」とみえ（『木簡研究』19-98頁(1)）、また、中世に降る事例には、新潟県馬場屋敷遺跡から出土した呪符に、「公門立」とみえる（『木簡研究』32-130頁(10)）。「公門」は屋敷の門であろう。また、養老元年（715）10月10日滋賀県超明寺の養老元年碑によると、「石柱立」とみえる（東野治之「滋賀県超明寺の「養老元年」碑」『日本古代金石文の研究』岩波書店、2004年、初出1997年）。いずれも、入口付近に木簡や石柱を立てた例といえる。本木簡の「門」は駅家のこととみられ、『一遍上人絵伝』や『石山寺縁起』によると、馬がケガレや鬼を持ち込む存在として認識されていたことから、駅家内にケガレなどを立ち入らせないための祭祀として呪符が立てられた可能性がある。報告書は、柴遺跡から馬形木製祭祀具の出土例が多いのも同様の理由かと指摘する。「急々如律令」は、「急々に律令（法律）の如くおこなへ」の意で、中国古代の行政文書で速やかに命令が実現されるよう命じた常套句。瀧川政次郎は、漢代の公文書に、律令に明定されない事項に「如詔書」、明定されている事項に「如律令」と書いており、魏晋にいたり道教の呪符に取り入れられたと論じた（瀧川「急々如律令」『律令の研究』刀江書院、1931年）。しかしながら、後漢代にはすでに呪句として用いられた事例もみえ（呉榮曾「鎮墓文中所見到的東漢道巫関係」『文物』298号、1981年）、その淵源にはさらなる検討が必要であろう。現在のところ、「急々如律令」と記した呪符は、藤原京跡右京九条四坊から出土した呪符（『木簡研究』(16)-42 頁(1)）が最古の事例とされるが、本木簡は、地方官衙遺跡出土呪符の古い事例のひとつとして、思想の畿内近国への伝播がうかがわれる資料といえる。