URL |
https://mokkanko.nabunken.go.jp/ja/5BASNK33000106 |
木簡番号 |
716 |
本文 |
・卌心者/一者十信/二者十解/三者十句/四者十□〔廻ヵ〕向∥次四種善根者○/一→/二者□/三者□∥・比丘者死者怖魔〈〉○□\□□□〔向東死ヵ〕者□初阿羅漢□〔得ヵ〕又百□〔体ヵ〕羅○〈〉\□〔者ヵ〕仏入□□〔卌ヵ〕怖□□〈〉 |
寸法(mm) |
縦 |
(185) |
横 |
29 |
厚さ |
2 |
型式番号 |
065
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出典 |
飛鳥藤原京1-716(木研21-18頁-(10)・飛13-12下(35)) |
文字説明 |
裏面「体」は異体字「躰」。 |
形状 |
三片接続、上削り、下削り、左削り、右削り。ヘラ状を呈する。上三分の一は木簡の原形、下三分の二は二次的整形。 |
樹種 |
ヒノキ科# |
木取り |
追柾目 |
遺跡名 |
飛鳥池遺跡北地区
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所在地 |
奈良県高市郡明日香村大字飛鳥 |
調査主体 |
奈良国立文化財研究所飛鳥藤原宮跡発掘調査部
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発掘次数 |
飛鳥藤原第84次
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遺構番号 |
SD1110
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地区名 |
5BASNK33
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内容分類 |
文書
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国郡郷里 |
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人名 |
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和暦 |
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西暦 |
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木簡説明 |
木簡転用木製品。三片接続。四周削りで、箆状を呈する。字配りから、上三分の一は木簡の原形を留めるが、下三分の二は二次的整形を受けているとみられる。「卌心」は菩薩(求道者)の修行すべき五十二階位のうち四十階までの凡夫の位階をいい、その一位から十位を「十信」、十一位から二十位を「十住」(十解)、二十一位から三十位を「十行」(十句)、三十一位から四十位を「十廻向」と称した。「四種善根」も菩薩修行の階位で、さとり直前の位である。道昭のもとに集った出家・在家の人々に対する講説の際の覚え書きとして使用された可能性がある。裏面は経典の中身を書いている可能性もあるが、詳細は不明。一行目の「比丘」は出家得度して具足戒を受けた男子の修行者のことで、「怖魔」もその別称である。二行自の「躰」字は身偏が三行目にかかるが、材の幅の制約によるものであろう。ただし、八世紀以前には仏像類を対象とする助数詞「躰」は存在しなかったとする指摘もある(三保忠夫『木簡と正倉院文書における助数詞の研究』風間書房、二〇〇四年)。 |