『木簡庫』 『電子くずし字字典データベース』連携検索
・連携のコンセンプト
歴史を学び研究するに当たっては、さまざまなモノに記された文字を正確によみとることが何より必須である。東京大学史料編纂所では古文書・古記録・典籍類に書かれた文字を読み解くため、奈良文化財研究所では地中から発掘された木簡に記された文字を読むため、それぞれ字形・字体の画像を集めたデータベースを開発し公開を進めてきた。『電子くずし字字典データベース』『木簡庫』の両データベースは、対象とする資料は異なるものの、字を読むツールとしてのコンセプトや機能において共有する部分が大きく、連携することによって、その利便性は著しく高まるだろう。・両データベースのコンテンツ
*木簡庫
奈良文化財研究所が管理する木簡より字形・字体を収集している。1)文字数 | 約24,000件(2009年8月現在) |
2)文字種 | 約 1,500種(2009年8月現在) |
3)文字画像数 | 約35,000件(2009年8月現在) |
*電子くずし字字典データベース
史料編纂所所蔵の古文書・古記録より字形・字体を収集している。1)収録文字・語彙種 | 約 20,000種(2009年3月現在) |
2)文字画像数 | 約148,000件(2009年3月現在) |
・連携の経緯について
2004年度 | 両データベースの開発にあたり担当者間で情報交換開始 |
2005年度 | 両データベースの公開へ |
2008年4月 | 東大史料編纂所にて科学研究費補助金基盤(S)「史料デジタル収集の体系化に基づく歴史オントロジー構築の研究」(研究代表者:林譲・史料編纂所教授)が、奈良文化財研究所にて科学研究費補助金基盤(S)「木簡など出土文字資料釈読支援システムの高次化と綜合的研究拠点データベースの構築」(研究代表者:渡辺晃宏)が採択され、データベース連携にむけた環境が整備される。 |
2009年5月 | 田辺征夫奈良文化財研究所長と加藤友康史料編纂所長との間で、両データベース連携に関する覚書交換。 |
2009年10月 | 連携検索供用開始 |
・開発担当者
奈良文化財研究所・都城発掘調査部史料研究室