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■Detailed Information

URL		https://mokkanko.nabunken.go.jp/en/MK019059000004
Tablet Number		0
Text		・○／□∥○□暦〔延ヵ〕六年六月十四日〈〉○／「入」〈〉□□「二」／「入」秦〈〉奈子女「一」／「入」組勝□女子「一」／「入」□□□〔部ヵ〕継成□女「一」∥○□部人／□□部／〈〉∥○◇・○〈〉〈〉／○□〔山ヵ〕代部□女「一」／「入」刑部乙万呂「一」／「入」物部足人「一」／「入」檜前部真依女「一」∥「入」猪名小真成女「一」／「入」物部稲女「二」／「入」檜前部石長「一」∥○◇
Wooden Tablet Size (mm)	Length	419
	Width	50
	Thickness	3
Type No		011
Bibliographic Reference(s)		但馬集成8頁-(32),木研19-59頁-(4)
Notes on Characters
Shape and Condition
Tree Species
Grain Direction		板目
Site Name		袴狭遺跡
Location		兵庫県出石郡出石町袴狭字内田
Investigating party		出石町教育委員会
Excavation No.		6・7
Feature No.
Excavation precinct		内田地区
Tablet Type		文書
Ancient Province
Personal Name		山代□□女･刑部□万呂･物部足人･桧前部真依女･猪名小真成女･物部稲女･桧前部石長･秦〈〉奈子女･□□□女子･□□□継成□女
Japanese Era Name		(6年6月14日)
Date		(*)(年), 6(月), 14(日)
Feature Chronology
Notes on the Tablet		四周削り。板目。人名を列挙した帳簿。「入」の字形で合点が付される。延暦６年は787 年。「組勝」は不詳。本木簡の「組勝□女子」のほか、隣国の丹後国に、承和２年（835）２月、時統宿禰を賜姓された久美氏がみえ（『続日本後紀』同月壬寅条）、『和名抄』によると、丹後国熊野郡に久美郷がみえることから、この地に由来するウジナか。物部氏の族かともいう（太田亮『姓氏家系大辞典』第２巻「久美」の項）。猪名部氏は、配下の猪名部を率いて造船・木工などの手工業にあたった渡来系の伴造氏族。『和名抄』によると、摂津国河辺郡為奈郷がみえ、この地に由来するウジナかという。『新撰姓氏録』左京神別上に猪名部造、摂津国諸蕃・未定雑姓摂津国に為奈部首がみえる。本木簡の「猪名小真成女」のほか、但馬国にはみえない。山代氏は山背国の地名にもとづく氏族。『新撰姓氏録』山城国神別に山背忌寸、左京諸蕃上に山代忌寸、未定雑姓山城国に山代直がみえる。本木簡に「山代部石女」、砂入遺跡に「山代部大刀手」「山代部友足」（木簡98(但馬集成17頁-98) )がみえる。刑部氏は、刑部（押坂部）の伴造、または部民であったことにもとづく氏族。『新撰姓氏録』摂津国神別に刑部首、右京諸蕃下に刑部、河内国諸蕃に刑部造、逸文に刑部史がみえる。本木簡に「刑部乙万呂」、但馬国分寺跡に「刑部小川」（木簡106(但馬集成19頁-106)）、平城宮跡出土木簡に二方郡の「刑部多祁」（木簡446(但馬集成52頁-446) ）がみえるほか、隣国の丹波国熊野郡田村郷に「刑部夜恵」（『平城宮木簡二』2260号）、因幡国高庭庄に「刑部田井」（延喜５年（905）９月10日因幡国高庭庄坪付注進状案（天平勝宝７年図注）。東南院文書第３櫃第26巻・『東南院』二537号）・『平安遺文』193号。以下、この文書の出典注記は延喜５年高庭庄坪付と略す）がみえる。天慶２年（939）５月22日請補任郡司状によると、但馬国美含郡の少領「刑部福保」が同郡人「刑部宿禰福秀」に少領を交替したとみえ、美含郡の郡領氏族がうかがわれる（『類聚符宣抄』第７諸国郡司事）。本木簡に記され、名前の判明する人名11名のうち、過半の７名は女性名とみられる。女性戸主の事例は少なく（南部昇「幼少戸主と女性戸主の検討」『日本古代戸籍の研究』吉川弘文館、1992年。初出1970年）、森公章は、計帳作成に関わる何らかの徴税や労働差発を推測する（森「木簡から見た郡務と国務」『地方木簡と郡家の機構』同成社、2009年。初出2004年）。秦は木簡26(但馬集成7頁-26)、檜前部は木簡17(但馬集成5頁-17)、物部は木簡23(但馬集成6頁-23)参照。
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